「産めないのか?」発言の真意を問う

世界がワールドカップに熱中しているさなか、日本の都議会で起こった問題が世界のあちこちに波及して違う熱を巻き起こしている。 (ちょうどこれを書いている時にアルゼンチンVSイラン戦でメッシがロスタイムに決勝弾を決めた、まぁそれは関係ないが)

もう日本でも散々話題になっているから、説明する必要もなかろうが6月18日の都議会で塩村文夏議員に対して飛ばされたヤジがあまりにも酷すぎると思ったので、久しぶりに投稿。自民党でしょ、自民党なんですよね。与党で、アベノミクスで東京五輪を世界に押し出したいと考えてるんですよね?だったらさっさと特定して本人に釈明させて議員辞めさせたほうがよくないでしょうか。(自民党じゃなかったら、えらい迷惑でしょうから、余計に特定したほうがいいですよね)「産めないのか?」ってあなたに関係ないでしょうが、だいたい。自分は産めない癖に何言ってんだか(爆) 
言っていいことと悪いことの区別もつかないのは政治家としてというより、大人としても失格である。ましてや政治家は支援者によってその地位を与えられている。支援者を裏切った罪は大きく、罰に報いるべきである。

今回本件に対してChange.orgでキャンペーンが立ち上がって、すでに7万票近い署名を集めている。
(第一報を知った時から、こちらでキャンペーンが立ち上がる予感はあった)
嘆願はこちら

私たちは、都議会本会議内で女性差別発言をした自民党都議会議員を特定し厳正に処分するよう、自民党東京都連に対して強く求めます。

発起人:東京都議会における差別発言を許さない市民一同

一時休載中の 「誰がベビーブーマーを殺したか」でも触れたが、東京は最も全国で出生率が低い。もちろん人が多い、生活コストが高いなどの明らかな原因もあるが、問題が可視化されているからといって東京という巨大都市はそう簡単に変われる街ではない。だから政策を真剣に都議会で論議するわけである。
そういう議論をしている最中に女性差別のヤジを飛ばす議員の神経を疑う。東京が変わるためには、目にみえない原因、こういう差別を助長している見識違いの為政者を追放する必要があるのではなかろうか。まったく同じ男性として恥ずかしい。

ちなみに私のディズニーでの上司はその上、その上までが皆女性だった。男女平等を意識的に推進してきたアメリカが女性本来の強さや良さを引きだして、社会進出を後押ししたおかげで上場企業に女性社長が就任しても誰も驚かないし、いよいよ大統領までという時代になっている。(アメリカでこんな発言したら袋叩きで八つ裂き光輪を喰らうのは間違いないだろう)

ハフィントン・ポストの記事
どうも地方議会レベルではあちこちこんなことが起きているらしい との記事
海外への波及についてのトゥゲッター

飛ぶ鳥を落とす勢いだった橋本大阪市長率いる維新の会が従軍慰安婦を巡る発言で一気に弱体化したのを、発言者も同じ政治家として知らないわけではあるまい。恐らく日常的にこれまでも行っているし、その程度の発言何も問題ないと思ったのかも知れない。だったらますますもって、辞めてもらいたい。あなた方政治家失格です。

普段はマスコミの騒ぎ立て過ぎるのがあまり好きではないが、今回はネット、マスコミ通じて大いに騒ぎたてて「犯人」を特定し、所属政党の代表者からも釈明頂きたい。そういうレベルの話だと思う。そんなことだから女性の社会進出はいつまでも進まないのだ。女性が社会で経験する壁や挫折を男性の立場で理解することは日本の社会では極めて難しい。

嘆願内容も引用します。賛同される方はぜひ清き一票を!

ーーー(以下 引用)ーーー

2014年6月18日、東京都議会の本会議において、みんなの党会派の塩村文夏議員が、女性の妊娠・出産を巡る都の支援体制について一般質問をしていた際に、自民党都議らの座る一角から男性の声で「自分が早く結婚した方がいい」「産めないのか」などといった野次を浴びせかけられました。

毎日新聞

朝日新聞

出生率の低下が日本全体の問題として叫ばれており、その対処が模索されています。

この問題の一因は女性をとりまく状況にあります。

いま日本の社会では、女性は、妊娠・出産をたとえ強く望んでいたとしても実際に行うためには、その女性本人をとりまく社会環境に由来するさまざまな障害を乗り越えなくてはならず、それゆえに非常に重い負担を強いられています。

まして、東京都はもっとも子育てしにくい場所だといわれています。

塩村議員はまさにこうした都のなかで起きている社会的問題を解決するために女性の気持ちを代表して一般質問をしていたところだったのです。

しかるに、前述のような野次は、塩村文夏議員に対して彼女が女性であることを理由に個人の意志や事情に関係なく結婚や妊娠を強要するという人格無視の差別的発言にあたるばかりでなく、この東京都の社会的問題を解決するために協力しようという意志をみじんも感じさせないどころか女性に圧力をかけるという点でむしろ問題を悪化させるものであり、ゆえに東京都に住んでいるか働いているすべての女性までをも侮辱するものです。

議員の発言の社会的影響力は無視できません。このような重い差別的発言が東京都議会で見過ごされるのであれば、東京都は2020年オリンピックという機会に向けて世界に開かれた国際都市として発展できなくなるでしょう。もしもこの問題がインターネットを通じて国際的に知られれば、各国選手のボイコットも予想されます。

したがって、こうした発言を行った都議会議員が責任を問われず放置されている現状は、きわめて重大だといえます。そもそも、なぜ議長はいったん進行を中止してでもこの野次を放った議員を叱責しなかったのか、まったく理解に苦しみます。しかしそれ以上に、みんなの党会派から申し入れを受けた議会運営委員会の吉原修委員長(自民)はなぜ事の重大さに言及せず「(各)会派の中で品位のない発言をしないよう確認すればいいのでは」と述べるにとどめたのでしょうか。これでは単に身内をかばっているように見えてしまいます。

私たちは、この現状を深く憂慮し、都議会本会議内で女性差別発言をした自民党都議会議員を特定し厳正に処分するよう、自民党東京都連に対して強く求めます。

ーーー(引用 終)ーーー

タイトルは「真意を問う」と書いたが、真意が勘違い、傲慢、無理解、無教養、非常識、無節制らの総合だということは問うまでもなくわかっている、ただ、きっと苦しい弁明をするのだろう。今後に注目したい。ACRrsAnZLWuCqFz-556x313-noPad

立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。在米歴20年以上。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(ともにDiscover21)など計六冊を上梓。

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