日本出張中なう 番外編 ~大阪生野コリアタウン~

大阪にはコリアタウンがあるというのをご存知の方も多いと思う。

しかし、厳密に言うとコリアタウンは3箇所に別れていると聞くと、「えっ?」という方もいるのではないか。

一般的にはコリアタウンと聞くと、近鉄(あるいは地下鉄)鶴橋駅近辺の商店街を想像する方が多いかも知れない。
しかし、あれは地元の人間に言わせるとコリアタウンではなく、単に鶴橋駅前商店街である。

本当のコリアタウンは、そこから少し歩いて平野川という運河の近くまで行かないと見つけられない。これは一昔前まで、朝鮮市場と呼ばれていたところだ。

久しぶりに歩いてみたのだが、何とそこはテレビで見る新大久保さながらの韓流街として、かなりの盛り上がりを見せていた。特に、韓流ショップはすごい。
また、屋台などで屋外でも食事ができるようにもなっている。気分はすっかりソウル。ちなみに、この商店街から一本離れたところにある御幸森公演では、2002年の日韓ワールドカップ開催時に、オーロラビジョンが持ち込まれ、とんでもない数の観客で賑わったのが記憶に新しい。

最後のコリアタウンというのは今里新地と呼ばれる場所で、実は筆者の生家はこの今里新地とコリアタウンの間にあった。(現在は母はもう少し南に引っ越しているが、生家は健在)

今里商店街で見かけたベタな名前のパーマ屋さん

この今里新地は新地というだけあって、昔から夜の町である。以前は超和風で華やかだったのだが、最近は韓国系の飲み屋さんや飲食店に変わっており、だいぶ廃れた感があった。夜に行ったらもう少しイメージが違うかったのかも知れないが。あまり写真を撮りたくなかったので、興味ある方はコチラのサイトなどでご確認ください。コリアタウン(御幸森)近辺はいわゆる(2世や3世以降の)在日韓国人が多いのだが、今里新地には出稼ぎでやってくる1世が多いため、やたらと韓国語が聞こえてきたり、サインがハングルだったりする。ちなみに、今里近辺の土地は以前猪飼野(いかいの)と呼ばれていたのだが、その起源は6世紀の白村江の戦いにまで遡るというから、何とも歴史のある町である。

オマケ 近鉄今里駅のホーム風景 
筆者の生家からの最寄り駅。近鉄線は大阪側は難波駅から始まるのだが、この今里駅が最初の各停のみの駅。なので、ホームで待っていると通過電車ばかり見かける記憶があったのだが、やはり今回もその通りだった。

近鉄今里駅のホーム風景

立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。在米歴20年以上。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(ともにDiscover21)など計六冊を上梓。