超大型の台風6号が来るといって、スケジュールを調整して東京に帰って来たのだが、なんだかどこかへ行ってしまったようだ。
さて、今日はお昼に拙著「検証 東日本大震災 そのときソーシャルメディアは何を伝えたか?」で表紙に用いられた美しい写真を撮ってくださった佐藤慧さん(@KeiSatoJapan) とお会いした。
佐藤さんを最初に見つけたきっかけは実は世界最悪の紛争地と呼ばれるコンゴを巡るツイートのやり取りだった。(現在東アフリカのソマリアが飢饉として認定されて悲惨な状態にあるようだが、コンゴはもっと前からレアアースやレアメタルといった天然資源の豊富さ故に略奪の限りを尽くされ600万人が死亡したとされている) 佐藤さんはザンビアでNPOの活動をされていたことがあり、それがきっかけでコンゴにも自ら足を踏み入れ、現地の状況を報道してきている。彼は何と1982年生まれの29歳!巷にこれだけ草食系男子が溢れる中で彼ほどすばらしい若者がいることは日本の未来にとって大きな希望だと思う。最近ではメディアへの露出も増えてきており、多忙な毎日を送られているようだが、穏やかな話しぶりとは裏腹に確固たる信念と独自の世界観を持っているのがよくわかる。(彼と同い年で学生の頃に出会っていたら、きっと毎日朝まで日本の未来について話しこんでいただろうし、若い女性だったらきっと彼のことを手放さなかっただろう(笑) 間違いなく日本の未来を支えていく出世株である)
私も20代の頃にエチオピアに3ヶ月ほど滞在していたことがあり、当時の体験は人生に大きな影響を及ぼした。自身がどれだけひ弱な存在かを思い知らされると同時に、必ずや何らかの形で貢献できるような人間になろうと密かに心に誓ったものである。佐藤さんの体験は私の体験より遙かに上をいっているが、苦労をし、凄惨な状況を目の当たりにしたものだけが感じられる世界というものがある。これは、いくら言葉で説明しようと思っても難しいものだが、少しでも似た様な境遇を通過した者ならその「心の共通項」をもって知ることができるのである。
拙著でも紹介したが、佐藤さんは陸前高田市で母上を津波によって失われている。そんな彼の口からでてくる復興への思い、そして新たに勃発している被災地のトラブルなどは聴く者の心を打つ。仮設住宅に入ると支援を打ち切られるということで、入るのをためらう方が多かったり、経済的基盤を無くした者にたかる消費者金融があったり。。。そして、日増しに数が少なくなるボランティア。いよいよ海外のボランティア団に支援を要請するようになったという。
まだ私も被災地入りしていないのだが、気持ち的に「手ぶら」でいくわけにもいかず、機会を伺っているところというのが現状。もっと力をつけなければ。。。
さて、そんな佐藤慧さんを含めた若手の写真家6人が共同で写真展を開いている。
コニカミノルタプラザ企画展 Sign 写真家たちの311
開催期間: 2011年8月2日~11日
開催時間: 10:30~19:00 (最終日は15:00まで) 無休・入場無料
8月7日(日)には写真家6名のトークショーも催されるという。(14:00~15:00)
出展者(敬称略)
今村拓馬 (1980年生)
佐藤慧 (1982年生)
渋谷敦志 (1975年生)
關口寛人 (1984年生)
安田菜津紀(1987年生)
山内浩 (1974年生)
*何と一番年長者の山内さんで私と同い年。若手ばかりで素晴らしい。皆さんがブログや自分ドメインの公式ページ、ツイッターなどで積極的にソーシャルメディアを使ってパーソナルブランディングをしていらっしゃるのもいい。ソーシャルメディアは財力や知名度のないフリーランスの活動家にとって強力なツールである。
意力は世界を支える情熱と生きがいをもった若い世代を応援します!
是非ともご家族でご訪問頂きたい。