Tech Crunchで新しいサービスが紹介されていた。Hunch (ハンチ)という名のこのサービスはいわゆる会員制Q&Aサイトだが、なかなか風変わりなもので、これまでに当社のITチームのブレインストーミングででも協議されたような内容が色々盛り込まれており非常に面白い内容だと思った。日本語版Tech Crunchでもまだ紹介されていないようなので下記に原文(と訳文 文責 立入)を転載する。 (実際の登録は右記のサイトから行える ⇒www. hunch.com)

it’s been only three weeks since the launch of Q&A site Hunch
, but already it’s amassed answers to 4.3 million questions. By taking visitors through a series of questions to get to know them better, Hunch can begin to make guesses about the right kinds of answers for each individual by making correlations across between people who answer similarly across different topics. It’s sort of like collaborative filtering for information.
(QAサイト“Hunch”がローンチされてからたった3週間ほどだが、すでにこのサイトは430万件という大量の質問に答えている。サイト訪問者に対して一連の質問を投げかけて(その訪問者を)よりよく理解することで、ハンチは異なるトピックに同じような回答をしたグループの中に関連性を見出し、それぞれの個人に対してできるだけ正しく回答をするための類推をし始める。いわば情報のコラボ・フィルター(協同フィルタリング作業?)のようなものである。)
Co-founder Caterina Fake of Flickr fame shares
some of the correlations Hunch has been able to find so far. Some of her findings:
(協同創業者のカテリーナ フェイク(フリッカーの共同創設者)はこのサービスを通して見つけることができた関連性について意見を述べている。それは次のようなものだ:)
* People who believe that alien abductions are real are more likely to blame Nancy Pelosi for the financial crisis.
(エイリアンによる誘拐を実際のものだと信じている者は金融危機についてナンシー・ペローシ(カリフォルニア州議員)を責める傾向にある。)
* One of the best predictors of whether people agree they should switch to a Mac: whether they like to dance. Are PC users less fun? The data has spoken.
(ある人がマックに乗り換えるかどうかを予測する際に最良の判断基準となることの一つにその人が「ダンスが好きかどうか?」ということがある。ウィンドウズ派は面白みに欠けるということ?統計によるとそういうことだ。)
* Fake ID users are more likely to be happy at startups.
(*偽のIDを使用する者は何かをスタートするのが好きなことが多い)
Also, people who like sports video games are more likely to have had a broken leg at one point (which would explain why they like to sit on the couch and play football instead of go out and, you know, actually play football).
(*スポーツゲームを好む人の多くは少なくとも人生において1回は骨折を経験している(これが実際に外に出てアメフトをする代わりにソファに座ってアメフトのゲームをやっている理由の一つなのかも知れない)。
And on the subject of Facebook versus Twitter, the Hunch data suggests that “Facebook people” are more social than Twitterers in actual social situations like a party. Facebook people mingle with more people, including strangers, whereas Twitterers stick to people they know. Other differences? Facebook people spend more on shampoo and like to drink more. Whereas “Twitterers report that they have oily skin.” In other words, Twitter is for geeks. I knew it! Don’t tell Oprah
(またHunchのデータによるとFacebookとTwitterを比較した場合、パーティなどの社交場においてFacebook派はTwitter派よりも社交的に振舞うとい う。このような場ではFacebook派は初対面の相手を含む他人と打ち解けて交流することができるのに対して、Twitter派 は知己と集い合わせる傾向にあるという。その他にも、Facebook派はシャンプーにお金を使い、お酒を飲むのが好きなのに対して、Twitter派は「脂性肌の人が多い」とか。つまりTwitterはオタク(Geek)向けということになるのだろう。わかりきったことだ。オプラ(*最近Twitterを始め100万人を超えるFollowerを抱えて話題になった)には言わないように。
Hunch’s data set will become available to researchers next week through a special “researchers API.” Can’t wait to find out what other correlations come out of it.
(Hunchのデータセットは来週「リサーチャー専用API」を通じて公開される予定である。他にどんな相関関係が見つかるか楽しみでたまらない。)
(実際のサンプル画像)


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中国が世界最大の電子ブック市場に、そしてCOPIAが登場WSJの記事伝えたところによると、2年以内に、中国が世界市場の20%を占め、2015年までに米国を抜いてトップに立つという。 またしてもチャイナパワーの恐ろしさだが、eBook2.0 Forum主宰の鎌田氏によると、この背後にはやはり市場の重要性を確信して支援する政府の動きがあるという。氏はまたこう語っている。 米国の調査会社 iSuppli の予測によると、2010年のE-Readerの世界市場は1,200万台で、2012年には1800万台。さらに DisplaySearch社の中国市場予測によれば、2009年には80万台であったものが、10年には300万台に跳ね上がり、2015年までには世界最大の市場となる。13億の人口と、すでに世界一となった自動車市場などを考えるならば、これは十分に合理的な推論だ。しかし、潜在性を実現するには、日本と同様にコンテンツの整備を図る必要があり、同時に他国ではあまり問題になっていない、DRM環境を確立してコンテンツで儲かる仕組みをつくる必要もある。イェ記者は、ハードとコンテンツの問題を同時に解決しようとする中国企業のダイナミックな動きを伝えている。 (引用元:eBook2.0Forum) 電子ブックリーダーの市場は今始まったばかりである。レッドオーシャンだとかいう言葉をふりまいて市場進出を危ぶむ声をだそうとするアナリストがいると、それは大きな勘違いだと私は断言する。それはあくまでもありきたりの、従来の発想で作られた「リーダー」としての市場の話をしていて、我々はそんな市場など最初から見向きもしていない。今回CESで電子ブックリーダーを展示していた唯一の日本の大手メーカーであるSONYですら、日本語や中国語などのいわゆるダブルバイト文字対応を視野に入れていない、というかADOBE標準に従うから入れられない。SAMSUNGがいくつも異なるサイズを提供していたように、現時点では電子ブックリーダーの理想的なサイズ(もちろん市場により異なるべき)ですら、統一意見はでていないという見方が正しいであろう。もちろんキンドルに対抗するというのがSONYのマーケティング戦略であろうから、そこを目指す分についてはSONYが独自のリソースでどこまで辿り着けるかという点には注目したいとは思っている。 今回筆者が企画しているいわば、電子ブックリーダー2.0 (eBook reader 2.0)はこういう「リーダー」的な発送とはおよそ無縁のものであり、出版市場そのものの概念を覆す今後の電子出版の波に貢献するものとしていくつもりである。(今週はこの件で韓国と日本に出張する予定) まだまだコンセプトが理解できない向きが大半だと思う、特に日本の市場ではいまだに「携帯万能」論がさかんであるのでまたしても世界市場から置いてきぼりをくらう危険性が高い。だが最初は市場で大きな反発があったアイフォンにしたって今では普通にみんながもっているデバイスになっているように、市場の第一印象とは関係なく、良貨は悪貨に駆逐「されず」流通する傾向がある。これは利便性によるところが大きい。私は新しいもの好きなので、最初から新しい物に興味を示して試してみるいわば "Early…
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