BlogWorld Expo2010 レポート5 ~アメリカギーク界のアイドルCali Lewis独占インタビュー後編~

(GeekBeat.TVのiPhone Appまで作っているCali Lewisへのインタビューの続き) 前編はコチラ

W: このBlogWorldのイベントを大手がスポンサーしてるっていうことも、ソーシャルメディアの拡大についてのゆるぎない証拠だと言えますよね。
C: その通り!これまで大企業というのは本当に難しい部分が多かったけど、彼らもソーシャルメディアの動きを否定しきれなくなってきているということ。特にFordみたいなアメリカを代表する企業がスポンサー(*FordはKODAK、MANDALAY BAYと並んでGOLDスポンサーである)をしてくれるということは本当に大きな変革が起こっていることだと思う。もちろん彼ら、つまり意思決定権を持っている人たちのことなんだけど、そういう人たちを啓蒙していくことは時にすごく難しい場合が多い。そういうコンサルティングもしているから、よく分かるわ。でもやっていくしかないと思う。
W: パネルディスカッションの中にも「頭のカタい上司に、どうやってソーシャルメディアの意義を説明するか」みたいなセッションがありますね。
C: そうそう。上司を直接説得することもあるし、部下に方法を教えていくことも重要なことだと思う。

W: これからの1~2年間を見たときにソーシャルメディアのどういう部分が大きく成長していきそうだと考えますか?
C: どういう部分って?
W: どういう切り口でもいいんだけど、例えば技術とか、分野とか、プラットフォームとか。。。
C: 最初に思い浮かぶのはロケーション(位置情報)ベースのビジネスだと思うわ。急速に伸びている分野だと思うし、FoursquareとかGowallaとか、知ってると思うけど、どんどん大きくなっていくんじゃないかしら。
W: なるほど。例えば、ここにいるブロガーの多くが自分のサイトやブログを使って何とかお金儲けをしていきたいと考えていると思うんですが、例えばハードウェアやガジェットなんかのレビューとかって今後大きくなる可能性あると思いませんか?日本人はシャイだから、あまりしないんだけども。アメリカじゃ盛んですよね?
C: もちろん。とにかくソーシャルメディアで生計を立てようとするということは、普通のビジネスをするのとまったく変わらない。その点で、ブランディング、特にパーソナル・ブランディングが重要になってくるということは言うまでもないと思うけど、本当に重要なことだわ。
W: Caliが成功したみたいにね(笑)
C: 私はその点で、かなり早い時期にビデオ・ポッドキャストで成功した例になったけど、それは当時そういうことをしてた人が10人くらいしかいなかったから。今なら高校生でもYouTubeに動画をアップロードしてるよね。
W: 時代は変わったよね、確かに。
C: あと、これもビジネスと同じことなんだけど、収益源をできるだけ増やしていくことができるようにすることね。マーサ・スチュワートを見て、彼女は講演をしたり本を売ったり、自分の製品を売ったり、いろんな方法で収益を確保していく工夫をしている。私たちも見習うべきだわ。ソーシャルメディアはまったく新しいメディアで、まさに光の速さで進歩していくから、まだまだこれからどういう可能性があるかは分からない。大事なのは「ルールに縛られない」ということだと思うの、だってまだまだ始まったばかりの市場なんだから、とにかく既成概念に囚われず、何でも自由にやっていくしかない。そうして自分の個性をうまく引き出してアピールしていくことが成功につながると思う。

W: 昨日ちょうどLuxorのSocial Rewardsプログラムのローンチパーティに参加してきました。インフルエンサーに直接広告主が還元していくという動きがどんどん拡大していってるみたいですね。だけど、例えば電子出版で「中貫き」が起こることに危機感を募らせた業者が多いように、これからソーシャルメディアが拡大していく中で既存の勢力が流れに反対していて抵抗していくということが起こると思いますか?
C: 抵抗というのじゃないと思うけど、社会が変化する以上、企業側も変化していくことは間違いなく必要ね。
W: 抵抗してても時代の流れで、どんどん潰れていくだけなんだけどね。ブロックバスター(レンタルビデオチェーン最大手)やタワーレコードが倒産したみたいに。
C: そうなの。だから、流れに逆らわず、早めに対応することを考えたほうが懸命よね。

W: その通りだと思います。ところでアジアに行ったことはありますか?
C: いいえ、残念ながら、これまであまり海外に出たことはないの。カナダは数に入らないし、オーストラリアに行ったくらい。
W: 日本にもチャンスがあれば行ってみたいと思いますか?
C: 勿論です!今年まではいろいろあって、なかなか海外に出られなかったけれども、来年はそういう機会を増やしていきたいと考えてます。具体的な話があればいつでも教えてくださいね。
W: 日本でもソーシャルメディアがもっと普及すればいいと思ってるんですが、日本では匿名性が重んじられることとか、シャイだったりするとか、いろいろ違いがあって、なかなか先に進まないような気がします。
C: 話を聞いている限りでは、日本では少し時間がかかるかも知れないけれども、地域によって人は変わるし、それは仕方ないことだから。でもプッシュは、しないよりはどんどんしていった方がいいと思う。ネットを通して人がつながっていって、みんながフレンドになるってものすごく素晴らしいこと。例えばツイッターで長い間フォローしあったり、やりとりしたりしていると、初めて会った時にも初対面、て感じじゃなくて、いきなりハグしたくなるものなのよね。そういう良さをどんどん伝えていきたいと思っているの。

W: 本を出したりする予定はない?
C: 書きたいとはいつも思ってるんだけど、これと言ったテーマが思いつかなくて。FacebookとかTwitterとか、そういうの書いてもすぐに古くなっちゃうでしょう。
W: 自叙伝でいいんじゃないのかな、みんな興味あると思うけど(笑)
C: う~ん、ちょっと今は考えられないかなぁ(笑)
W: Caliの番組(GeekBeat.TV)にはアジア系のファンもきっと多いと思うんだけど。
C: たくさんいると思うわ。
W: 来年はぜひともアジアに来てくださいね!
C: 本当に、そうなればいいんだけど。みなさんによろしく伝えてくださいね。
W: 今日は本当に急な告知にも関わらず快諾してくれて、ありがとう。みんな喜ぶと思います。
C: どういたしまして。またどこかでお会いしましょう!

(対談 終)

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立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社 ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。元世銀コンサルタント。在米歴30年。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(共にDiscover21)など計六冊。