プレイング・フォー・チェンジ (Playing for Change) のプロデューサー マーク ジョンソンを直撃インタビュー3

マークの自宅にて

前回に引き続き、画期的な音楽運動であるPlaying For Change(P4C)の創設者でありメインプロデューサーのマーク・ジョンソンのインタビューをお届けする P4Cの曲は日本で大和証券グループがTVCMとしても流している)

<P4Cのビジョン>
W: アーティストを一つにするP4C。マークさんが抱いているビジョンはどういうものなのでしょうか?
M: この星の未来をよりよいものにしていくということ、それに尽きますね。この星に住むみんなの意識のレベルを高めることが私たちの夢です。それにより、私たちがお互いを、今まで以上に同情と理解を通じて接し合うことができるようになります。より世界的な、人類愛という視点で。アメリカン人として、というよりは一人の人間として、というように。こうして私たちを取り巻く多くの悲惨な状況は回避されるでしょう。

W: 現状についての危惧を抱いておられるということですね?
M: いえ、それは危惧というものではありません。現実なんです。ですから、全体という視点を通じて、私たちはこの世界をより良いものに変えていくことができるでしょう。
W: 世界には戦争とか衝突とかが尽きる日がありませんね。
M: とんでもない理由により、貴重な生命たちが毎日奪われているわけですから。私たちはそういう現実に対して、人々を感動させて、お互いを大事にしあうことを教えたいのです。
W: そういえば、LAのライブでも、私の大好きな(スティービー・ワンダーの)ハイヤー・グラウンド(Higher Ground)がかかっていました。
M: いい曲でしょう(笑)

<日本での展開>
W: 日本の大和グループとの関わりについても少し聞かせて頂けませんか?
M: 大和とADK(浅通)はP4Cのいくつかの曲に対する世界中のライセンス契約をしたいと申し出てきました。大和グループのマーケティングキャンペーンにそれらを使うことで、世界を一つにする音楽の力について紹介したいと考えたのです。
このため、私たちはつい最近東京を訪れて、ミュージシャンたちの演奏を録音して、ビデオに収録してきました。そして、何人かの日本のアーティストたちをこれから世界に向けて配信する新しい曲に追加してきたのです。このP4Cの運動を、日本のみなさんに対して提供するすばらしいコラボレーションのスタートです。

この活動をする際には、まずそれぞれの地域の特性というものを理解して、私たち自身がうまくローカライズしなければなりません。ですから、日本に行った時も、現地の人々とたくさん時間を過ごして、彼らについて学ぶようにしました。そうして始めて、彼らを世界中のミュージシャンたちとつなげることができるからです。そして、今回の大和とP4Cのコラボが、まさにそれを実現してくれました。
W: 何とも素晴らしいですね!
大和やADKはP4Cのどういう部分に一番共鳴して、マークさんにコンタクトしてきたと思いますか?

M: 恐らくですが、P4Cがもたらすみんなで一緒に「この世界を共有する」というコンセプトを体感してもらえた、ということじゃないでしょうか。
「スタンド・バイ・ミー」のビデオを見て頂くと分かることですが、このビデオから得られるイメージは、世界のいろんな国々の人々のもつ「ポジティブ」な部分です。「ネガティブ」な世界では決してありません。ポジティブな部分を高めることに細心の注意を払っていますから、そういう気持ちが伝わったんじゃないでしょうか。

W: なるほど。彼らはどのようにしてアプローチしてきたんですか?電子メールですか?
M: そうです。メールでしたね(笑)世界はネットでつながっています。
そして、私たちはもう日本のスタッフたちと家族のように仲良くなっています。私は現地にいる間に、すっかり日本の文化やミュージシャンたちの虜になってしまいましたね。大和の使命はまさに私たちのような草の根運動を日本に招いて、このようなコラボを実現させることであり、それは彼らにとっても夢だったようです。

<日本のツアー>
W: 日本のツアーはいつ頃スタートする予定ですか?
M: まだ詳しくはお伝えできないんですが、年明けには具体的なプランがご紹介できると思います。ツアーは春頃になると思います。プロモーションや進行など全て日本のパートナーに任せています。
W: 日本の春は美しいですよ。

<全米展開>
W: で、全米ツアーはまだしばらく続くんですね。
M: そうです。あと20都市くらいでの公演が残っています。
来年は彼らを世界ツアーに送り出す予定です、アジアやヨーロッパ、そして南米。また来春には2枚目のアルバムを世界に向けてリリースします。アメリカではスターバックスでも手に入ります。

W: スターバックスですか、ビッグネームですね!どういうきっかけが?
M: 先程お話したノーマン・リアーさんの紹介によるものです。彼がスターバックスのオーナーであるハワード・シュルツ氏に私たちのビデオを送ってくれ、以後シュルツ氏はP4Cの熱心なサポーターでいてくれています。リアーさんは私たちにとって、本当に天使(*訳者注:原語はchampion)のような存在です。彼に対する感謝は言葉では到底いい表すことができません。

W: つまり、偶然の産物ではないということですね
M: そうですね、まったく自然に起こったことです。恐らく「共鳴」したんでしょう。

<慈善活動について>
W: ところで、P4Cはチャリティ活動をされているとか。
M: その通りです。世界的な運動を起こそうとすれば、常に社会に還元することを考えなければなりません。
そこで、私たちはP4C財団を創設し、これまでに7校の音楽学校を設立しました。これはほんの始まりに過ぎないと考えています。私たちはこれから世界中に何百もの学校を立てていきたいと願っています。例えば、日本の子供たちとアメリカの子供たちがそこで音楽を一緒に演奏したり、物語をシェアしたり、そうすることによって、お互いの文化や人種などといった偏見や固定観念というものを幼少時期に取り除いていくことができると考えています。私たちはこうして、世界の未来を担う若者たちに希望と世界を一つにするというビジョンを与えていきたいのです。

W: そうですか。では、それは今後もどんどん拡大していくということですね!
M: もちろんです。P4Cのチャリティプロジェクトに終わりはありません。

<日本へのメッセージ>

W: 日本のファンたちに何かメッセージを頂けませんか?
M: ええ、もちろんです。そうですね、日本のみなさんにはP4Cを通じて、日本の文化と世界をつなぐ、とてつもない「コネクション」(つながり)の力を見出してもらえると信じていますね。日本のアーティストやクルーのみなさんは、私たちとの完全なハーモニーを実現しています。

W: ところで、もしかして日本には今回は初めてですか?
M: そうです。初めての訪問でした。
W: 日本はどうでしたか?
M: 素晴らしいの一言に尽きますね。信じられないくらいにみなさん親切だし、そして勤勉です。とても貴重な体験ができたことを感謝しています。実は私は日本の伝統音楽も大好きなんです、特に和太鼓が。世界でもっとも好きな楽器の一つです。
W: 鼓道(こどう)はアメリカでもツアーをしたりして有名ですよね。

M: そうですね。そして、これはほんの始まりに過ぎません。これから私たちはずっと一緒に活動できるんですから!
W: 来年からの日本での活動が本当に楽しみですね。今日はどうもありがとうございました!
M: どういたしまして。日本のみなさんにお目にかかるのを楽しみにしています。「アリガトウ!」
(インタビュー 終)

果たして日本から参加する大物ミュージシャンとは誰なのか、全ての真相が明らかになる日は近づいている。Stay Tuned!!

意力は世界を一つにするプロジェクトを応援します!

あのBONO(U2)も登場する感動的ビデオクリップ”War/No More Trouble”

プロデューサーのマーク・ジョンソンがP4Cの魅力を語る!

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立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社 ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。元世銀コンサルタント。在米歴30年。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(共にDiscover21)など計六冊。

2件のコメント

  1. Haruka
    2011 年 3 月 6 日

    我々は、タイです。私たちはお金が、日本に行きたい。

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