反政府運動が拡大するアラブ諸国、自由度は低いがフェイスブック普及率は日本より高い (メディアパブ)

日本からの来客で、海外向けのプロジェクトにかかりっきりになってしまいブログの更新をさぼってしまった。
今週でいよいよ2月も終わるのだが、しばらくはロサンゼルスに落ち着きそうなのでブログにも注力していく。

さて、最近アメリカのテレビはどこのニュースでも連日中近東の革命の様子が取りざたされている。いよいよ中国でも騒ぎが起こり始めたようで、もはや「世界同時多発革命」とでも呼べそうな様相だ。ソーシャルメディアの力で革命が起こっているというよりは、やはり根本となるのは民衆の不満であり、ネットでつながりフラット化していく世界の中で「隣の芝が青」く見えるのはある意味当然のことだ。

先日NHKスペシャルでも「ネットが“革命”を起こした ~中東・若者たちの攻防~」というタイトルの特集番組が放映されたようで、海外に在住している筆者は残念ながらまだ内容をチェックできていないのだが、Twitter上のTLをまとめたTogetterなどを見る限りかなり反響は大きかったようである。
(見逃した方はコチラでも概要をチェックできる。再放送もされるとか)

togetter上のTL

メディアパブが表題のエントリーでこのような中東の事情についてコメントを掲載している。

昔から識字率も就学率も高くない地域だったので、インターネットもあまり普及していなのではと思い込んでいたのだが。確かに10年ほど前まで、中東のインタネット普及率は、イスラエルを除くと欧米や日本に比べ極端に低かった。それが現在では、中東のインターネット普及率は約29%(イスラエルを除く)と世界の平均普及率を少し上回る程度まで上がっている。この10年間で、なんとネット人口が約1800%も増えたのだ。中東以外の国におけるネット人口の増加率は432%であったので、世界的に見ても中東地域のネット人口の増え方は特出していた。

保守的なアラブの国でもインターネットの力は増大しており、それが大衆の「目を開かせる」ことにつながっていったようだ。
歴史的にも、「革命」の連鎖力は証明されている。自由を求める民衆の蜂起が現代においても起こるということはある意味「平和ボケ慣れ」した日本人には衝撃的なものではないかと思うのだが、実は日本にも閉塞感や政治不信は蔓延しているわけで、いっそのこと昔の学生闘争みたいな動きが起こって一度若者たちが自分の考えをぶちまけてみるというのも面白いのじゃないか。ただ、「無気力と無関心」というレッテルを貼られている若者層の実態が本当にそうだとすれば、それも期待できないということになる。
もちろん筆者も暴力的な革命や、単なる騒動を期待しているわけでもない。日本は先進国であり、抱えている問題も異なるものであるから日本には日本的なやり方があるのだと思うのだが。それを決めるのはきっと筆者ではないのだと思う。。。平和な日本だから、暴力的なものというよりは、指導者にエールを送る、あるいは嘆願するようなそういう行動でもいい。主権在民を確認するきっかけとなれば、それでいい。


NBC News correspondentのRichard Engel氏が撮影。アラビア語で “Thank you, Facebook.”と書かれている。

日本を活性化させていくのは、未来を担う若者たちの役目である。そして、もちろんオジさん達の中にはそれをサポートする人たちも一杯いることだろう。その日には意力も、及ばずながら加勢させて頂きたい。文句ばかり言ってないで、行動しよう。それは情報発信でも構わない、そして、リツイートでもいい。

(詳しくは拙著『ソーシャルメディア革命』をご覧頂きたい 笑)

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立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社 ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。元世銀コンサルタント。在米歴30年。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(共にDiscover21)など計六冊。