米国時間の本日午後、UberがようやくS-1をNYSEに提出したようだ。各メディアが大きく取り上げている。18Q4でのユーザー数はサービス全て合わせて9000万人超とのこと。
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ティッカーは<UBER>
現状調達金額は100億ドルほどと推測されている。少し前に上場申請したLyftは楽天が筆頭株主だったが、こちらはソフトバンクグループ。Lyftの株価は初値こそよかったものの、それからすぐに下落してしまったがUberはどうなるだろうか。以前にはアリババに次ぐ米国二番目の規模とも噂されたこともあったが、トップ10くらいで落ち着く規模になるかも知れない。
投資家への「ロードショー」は今月中に行われ、来月中には上場すると思われる。
ウーバーが米証券取引委員会(SEC)に提出した資料によると、18年12月期の売上高は前の期比42%増の112億ドル(1兆2500億円)。米国の配車サービス市場で6~7割のシェアを持つほか、料理の宅配など新サービスも積極的に投入している。研究開発やマーケティングなどの広告費用が大きく、営業損益は30億ドルの赤字だった。一方、一時的な利益により最終損益は9億ドルの黒字だった。(日経)
すでに分かっていたことだが、事業規模は大きいものの、本業はマイナスでなんとか投資収益などでバランスを取っている状態。過去3期ですでに100億ドルのロスが出ているらしく、それくらいを今回の上場で調達予定か。Lyftの株価低迷がどう投資家心理に影響するかだが、Uber Eatsの売上伸長率が高く収益性もいいところは評価されているようだ。(規模はまだライドシェアリングより全然小さく18Q4では10%に満たない)
ウーバーの上場により、共同創業者のカラニック元CEOの元には巨万の富が転がり込む。彼は間違いなくこの一部を今ロサンゼルスで手がけているクラウドキッチンに投資するつもりだろう。また、2500回以上のトリップをこなしたウーバー運転手にもストックオプションが与えられることになったと発表された。ロイヤリティの高い運転手に対する大きな見返りとなるだろう。
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