親子「混浴年齢」6歳までに引き下げへ

長野市の年齢引き下げに関する報道

信越放送の記事より

子どもと親「混浴年齢」6歳までに引き下げへ…「9歳まで」は全国で8自治体だけ、性被害防止を背景に残された長野市などに条例改正の動き、街ではさまざまな声「年齢で一律といっても…柔軟に対応してもいいのでは…」

銭湯や公衆浴場では、親子で混浴ができる年齢には制限がある。筆者が生まれ育った地元の町は日本でも有数の銭湯スポットだったようで、あちこちに銭湯があったが確かに昔は年齢の線引も曖昧だった。当時の我が家は母子家庭で家に風呂がなかった。当時は風呂のついていない家は近所にたくさんあったし、家に風呂があっても銭湯に行く子供も多かった。銭湯はある意味子どもたちの娯楽のスポットでもあり、親子の憩いの場でもあったろう。

だが、滑って転ぶとかのぼせたりとか、他の人とのトラブルとか想定されるリスクはいろいろある。ただでさえ小さな男の子はやんちゃが多い。母子家庭で子供が小さいとどうしても子供を連れて入りたくなるというのが親心なのだろうが、何歳になった頃からか少し恥ずかしくなったのは事実だ。特に同級生の女の子とかと出くわしたら事件で次の日に学校で言われたりするので、しばらくしたら入らなくなったが。あれはだから7歳くらいのことなのか。

この年齢制限の引き下げが全国で進む中、 長野県内の公衆浴場では、現在、子どもが親と一緒に混浴ができる年齢は9歳までとなっているそうだ。 これは全国一律ではなく、各都道府県や保健所が設置される市の条例で決められるもので、長野県内では県、長野市、松本市でそれぞれ9歳までらしい。 それが今回長野市では12月11日に、混浴できる年齢をこの「9歳まで」から「6歳まで」に引き下げるため、条例を改正する方針を示したらしい。

小学校に入る前の男の子を一人で風呂に入れるシンママさんには不安があるだろうと思う。またうちみたいに弟がいたりすると、弟だけ母親と入ってお兄ちゃんが一人でという状況も発生する。あるいは弟もお兄ちゃんについていくといって、男風呂で遊びまくって収拾がつかなくなるケースもあるだろう。スマホすらない子どもたちと出てくる時間の取り決めをするのも大変だろうし、「神田川」どころの話ではないかも知れない。

また小さな男の子だけを男風呂に入れると、場合によっては社会の「洗礼」に出くわすこともある。筆者も、ヤクザみたいなおじさんの肩を揉まされたりとか(駄賃に冷やし飴とかもらったが)、近所の先輩にいじめられたりなんてこともあった。場合によったら喧嘩にもなるし、筆者みたいにのぼせて鏡に思いっきり頭突きを喰らわせて額を流血、なんて事態まで起こりうる。また男湯に小児性愛者がいないとも限らない。

ただでさえ母親が小さな男の子の面倒を見るのは大変だと思うので、コンプラもわかるのだがなんかいい方法は無いものかと考えてしまった。家の風呂がない場合もあるだろうし、銭湯の大きな湯船でゆっくりしたい場合もあるだろう。でも男の子が近くにいない方が母親は安心できるのか、あるいは逆に気がかりで落ち着かないのか。なかなか難しい問題である。家族風呂、をつくるてわけにもいかないもんなぁ。

立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社 ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。元世銀コンサルタント。在米歴30年。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(共にDiscover21)など計六冊。