意力勉強会 ~電子出版元年を考える~ 報告

少し遅くなってしまったが、先日日本で行われた電子出版に関する勉強会についての報告をしたい。

会場は新宿3丁目のルノワールの会議室を利用。25名弱の参加者とスタッフで急遽確保したこの部屋も満室の大盛況となった。

内容としては一風変わった年表型SNSHISTYの創設者で知られるスマイルメディアの高橋誠氏が進行役として全体の流れを説明した後、筆者が垂直統合型ビジネスモデルと、いまや戦国時代の様相を呈している電子ブック市場についての概略を説明。アマゾンのキンドルストア上での出版社契約の改訂がもつ意義や背景などを説明。

プレゼンの風景
プレゼンの風景

次に最近もはや電子出版においてはこれ以上の精度と分析を提供しているサイトはないと業界関係者で話題になっているEbook2.0Forum主宰の鎌田氏によるプレゼンがあった。筆者のプレゼンが現在→未来をテーマとしたのに対して、鎌田氏は過去→現在→未来をつなげる歴史的な話などを交えながら、重みのある解説をされた。

今やEbook2.0の代名詞となった感がある鎌田氏
今やEbook2.0の代名詞となった感のある鎌田氏

会場はおかげさまで満室。応援のためトレンドマイクロの創設者でもあり、SBIの投資顧問を十年努めていたもはや筆者の仲間内では「伝説化」しているエンジェルの吉田宣也氏が忙しい中かけつけてくださった。吉田氏は現在米国一の理系頭脳をもつ人物達の集団ともいえるMITが主催するMITエンタープライズフォーラムの理事をされている。筆者が電子出版に事業を転換する際にも貴重な提言を頂いた。昨年の最も大きな邂逅だったといっても過言ではない。

会場の様子。一番手前に映っているのが吉田宣也氏
会場の様子。一番手前に映っているのが吉田宣也氏


その後はQ&Aセッション。我々のプレゼンが少し予定より長くなってしまったため、あまり時間が取れず有志は会議室の外でその後もやり取りを続けた。電子出版の今後、具体的な出版方法などに加えて、今話題になりつつあるソーシャルニュースメディアに関する質問が出たのも興味深かった。

この件を通じて日本でのコンテンツ収集のパートナーとの提携が始まり、すでに大量のコンテンツの権利が集まり始めている。中には日本のみなさんがよくご存知の方も何名か含まれているので、この後の動きが非常に楽しみである。

次回は3月中旬(16日~18日あたり)を予定。具体的な話が多かったので、セミナーというよりは商談会になりそうな気配である。お持ちのコンテンツの電子出版、コンサルティングや顧問契約、セミナーなどに関心がある方はぜひともご連絡頂きたい。(日本側での窓口はスマイルメディアとなることが決定した)

立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社 ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。元世銀コンサルタント。在米歴30年。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(共にDiscover21)など計六冊。