もう少しで今年も終わろうとしています。皆さんにとって今年はどんな1年だったのでしょうか。
私にとっては日本で8年ぶりに丸1年を暮らしたというとても貴重な体験ができた年となりました。
世銀・IMF総会、大富豪大会、Playing for Change Day、AAJA、意力放談会、ZEN ENGLISHセミナー、JPA、TEDxSendai、Social Media Week、そして4冊目の本の出版。まさに盛りだくさんの一年でしたが、この間私を支えてくれた陰の存在がいたのです。彼の名は渡辺成明君といいます。現役の大学生で、3月に卒業予定です。昨年ツイッターで意力ブログのインターンという何とも不思議な募集をした時に応募してくれ面接を通過した稀有な人物です。
「リスクを取る」ことの重要さが声高に叫ばれる中、実際にリスクを取ることのできる若者、いや人物は本当に少ない。私はそう思います。久しぶりに日本に住んでみて、今日本が抱えている閉塞感を目の当たりにしました。その中で、「リスク」を取る事を社会が容認していないと思いました。(詳しくはまた別の機会に)
そんな中、渡辺君は大きなリスクを取ることを自ら選びました。
それは「(一般的な)就活を諦める代わりに意力ブログのインターンをする」という決断でした。私は留学したおかげでいわゆるベルトコンベアー式な就活を体験したこともありませんし、またそれを推奨する気にもなりません。人それぞれ違う道があってもいい、そう思います。
そんな渡辺君が来年は海外に飛び出すということで今年限りで意力ブログのインターンを卒業することになりました。下記は私のリクエストに応えて彼が書いてくれた「卒業課題」です。意力インターンで感じたことを率直に書き綴って欲しい、ただそれだけを伝えました。うらわかき青年の目に映った、世にも奇妙な「意力ブログインターン」とはいったいなんだったのでしょうか。その様子が伝われば幸いです。そしてこれを読んで、もうすぐ募集する第二期インターンに、志をもつ若者が応募してくれれば、彼も筆者もとても幸甚であります。
(以下、原文ママ)
タイトル
立入勝義とは、もっともパワフルな男である。立入さんの元でインターンをしていた渡辺成明です。
立入さんは本当にパワフルです。(いい意味で)変人です。インターンをしていた一年半の間で、三冊の本の出版や数々のイベントの企画・開催、急に大富豪だ!と言い出して大富豪連盟を立ち上げ、大富豪大会の開催などなど、パワフルな行動を間近で見てきました。僕からはそれはちょっと無茶だ…と思うようなことを言い出しては実現する…
僕の人生22年間出会った人の中で立入さんは、間違いなくもっともパワフルな人です。いまから約2年前にソーシャルメディアの台頭による情報の流れの変化やコミュニケーションの変化に興味を持ち、ソーシャルメディアに関しての本を読みあさっていました。その中で立入さんの著書「ソーシャルメディア革命」も読んでいました。(個人的に立入さんの本で一番オススメ!)
ソーシャルメディア革命はソーシャルの先進である北米のソーシャル事情が書かれていて、ソーシャル後進国に住む日本人の私は、やはり新たな時代が来ている!と衝撃を受けたのを今でも覚えています。ソーシャルメディア革命を読み終え、Twitterで立入さんを探してフォロー。フォローして数ヶ月経ったある日の大学帰りに電車で立入さんのインターン募集のツイートを見て、これはおもしろそうだ!と…
思い立ったらなんとやら。勢いで「インターン希望です!」と返信。これがインターンを始めたきっかけでした。インターンが始まってからは新たな世界をたくさん知ることが出来ました。電子出版についての講演、CATV番組出演、USTREAM番組出演、書籍出版の講演会、ソーシャルメディアに関しての講演、ジャーナリストへの取材、大規模な忘年会の個人主催、海外ビデオブロガー日本取材の企画・ガイド、世界銀行でのセミナーやワークショップ、個人の講演会の企画・開催、英語ワークショップの企画・開催、大富豪連盟の立ち上げと大富豪大会の開催・テレビ放映、100人規模のパーティーを個人開催…などなどを立入さんにくっついてお手伝いし、学生ではまず体験できないようなことをたくさん体験し、本当に刺激的で目まぐるしい一年半でした。
様々な場に行くことで、たくさんの人との出会いがありました。類は友を呼ぶ———立入さんの周りの人も皆パワフルで、(いい意味で)変人で、圧倒されながらも多様なバックグラウンドを持った方の話を聞くことができ、様々な価値観に触れることが出来ました。
色々な場に行き、数々の貴重な経験をして一年半で自分の課題が山ほど見つかりました。一番心に残っているのは、アメリカのビデオブロガーの日本取材に同行したことです。ビデオブロガーをはじめ、数名の取材チームの中で私だけ英語が出来ませんでした。アメリカから来たビデオブロガーとプロデューサーは日本語を話せません。現場はすべて英語。僕は話をなかなか聞き取れず、意思の疎通もできず、一日空気のような存在。そのときの感情は心に強く刻み込まれており今でもよく思い出しますが、毎回強烈に悔しく悲しい気持ちが襲ってきます。そんな経験もあり、私はいま大学4年生ですが卒業後は海外に出て語学を勉強しようと思っています。
私が海外へ出ること、立入さんも生活の拠点をロサンゼルスへ戻すということもありインターンは卒業となりました。立入さんはたびたび、“リスクを取る”ことの重要性を熱く語ってくださいました。言葉だけでなく、間近で行動を見ていて強い気持ちをひしひしと感じます。
「革命を起こすには情熱と行動力、そしてリスクを取る力が必要。」
立入さんから頂いた最後の言葉を肝に銘じ、いつか立入さんに恩返しができればと思います。また、この記事を読んでくださった方に、あの時の渡辺か!と思っていただけるような革命を起こせればなと思います。渡辺成明