ソーシャルメディア革命 ~既存四大メディアの行方~

ソーシャルメディアの発展につれて、既存のメディアはどう変化していくのかだろうか。

言うまでもなく、これまでの4大マスメディアは
テレビ→新聞→雑誌→ラジオ
だった。

ソーシャルメディアでは、これが

テレビ→ 動画共有(静的:YouTube、動的:UST、Stickam)
新聞→ ニュース系ブログサイト
雑誌→ 創作系ブログサイト
ラジオ→ ポッドキャスト

となり、利用頻度の少ないポッドキャストが落ちて、ここにSNSとゲームが加わると思う。
ソーシャルメディアはその定義として、1)スケーラブル(拡張性がある)こと、というのと2)インタラクティブ(双方向性)であるということ、そして3)リアルタイム性、を含む。そしてコンテンツは原則ユーザーによって作成されるもの(UGC)となる。

よって四大ソーシャルメディアというのは

1 SNS (フェイスブック、LinkedIn、Ning、Ping、Mixi、GREE、LiveMochaなど)

2 ブログ (3種類に大別)
 *ニュース系・・・Huffington Post、All Things Digital(WSJ)、Gizmodo、Tech Crunch、Digg、Mayomo
 *創作(UGC)系・・・ウィキ?バカ地図(借力)、FAQ(フォーラム含む)、(速報以外の)2ch
 *マイクロブログ系・・・Twitter、Tumblr、Posterous

3 動画(画像)共有
 *アーカイブ系・・・YouTube、Flickr(画像)、Wikimedia Commons
 *ライブストリーミング系・・・UST、Stickam、JustinTV、ChatRoulette

4 ゲーム (ソーシャルゲーム)

と考えるのが妥当だろう。広告の市場規模というのが、マスメディアでも非常に重要であったことを考えると、上記の4つは広告の対象となる。(もちろん非営利のウィキは除外されるが)

で、上記を補完するのが技術的なソーシャルメディアツールというインフラ、あるいは電子出版、ジオロケーション、AR(拡張現実)という技術及びコンセプトになってくる。
これを見ると、ツイッターの存在意義というのは細分化されたカテゴリーの中の代表格という存在でしかなく、一方フェイスブックは一番大きなソーシャルメディアであるSNSを代表する存在であるという点で、その影響力が絶大であることがよく分かる。

また既存のメディアと比べて、ソーシャルメディアはクロスメディア化が進むのが特色であり、5億人という世界最大のユーザーを抱えたフェイスブックに代表されるSNSは、上記すべての要素を内包できるということを忘れてはならない。

これについての大まかな流れとしては、日本もアメリカも変わらず、これらを中心に今後はソーシャルメディア業界が編成されていくと考えられる。
では、上記を既存メディアで可能だったような規模の順に並べるとなると、現時点では何を基準にするかによって順位が異なってくる。

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(続く)

立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社 ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。元世銀コンサルタント。在米歴30年。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(共にDiscover21)など計六冊。