悪性リンパ腫?

備忘録的に。

今年初めの定期検診で、2,3年前に血液検査で炎症反応(CRP=C反応タンパク質)が高かったことを伝えた。そういえば、しばらくそのままで放置していた。前回は半年くらいかけて、何度チェックしても高いままだったので血液の専門医を紹介されたのだが、忙しくなって行けなくなってしまっていたのだった。。。

ちなみに前回の数値は17.7mg/l。(正常値は0.1〜10mg/L, もしくは0.01〜1mg/dL)高いといえば高いが、極度に高いわけでもないということで何らかの先天性の血液疾患を抱えている可能性も示唆された。それが今回の検査では77mg/L と明らかに急上昇していた。しかも体重が5キロ以上痩せていて、なんとこんな体重は中学生の頃以来である。(体重が安定しているのが自慢だった)

それから、他の血液検査もしてみたら今度は血沈(ESR)が高い。通常は2〜10mm程度(男性の場合)のはずが80mmもある。この辺りから主治医の反応が変わってきた。血液検査は増える、関わるドクターも血液科やら首の専門医やら胃腸など様々な専門医になり、首にあったしこりが疑われることになった。

この首のしこりは、ずっと脂肪腫だと思って放置していたのだが、近年頸部左側のそれがやや大きくなってきていた。直径2cm以上くらいだろうか。以前は首を捻らないと前からだと見えなかったのが、そのままでも見えるようにはなっていた。しかし、実はこれはずいぶん前からあるものだ。頸部右側にも2つあるが、記憶が正しければ小学生くらいの頃からあった気がする。これまで、それとない機会に医師やら医療系の友人にも聞いてみたが、みんな柔らかいから脂肪腫で、恐らく良性だろうというコメントだったので特に心配していなかった。

今回、西洋医学的検知からすると、どうもこの首のしこりが怪しい。全身CTを受けたら、中身が液体ではなくて固体だということがわかった。脂肪腫ではなくて、リンパ節が腫れているらしい。リンパ腫で、炎症反応が高い。これは悪いフラグである。そう、悪性リンパ腫という血液の病気があるのだ。もしかしたら、他のガンからの転移かもしれない。そんなこんなで、何十種類の血液検査を受けながら、同時に針による病理検査(Needle Biopsy)と切開生検(Open Biopsy)をすることになり、PETスキャンというガンの検査もすることになった。(このあたりから真剣に医療費について心配するようになった 汗)

病理検査は針と首を切って細胞組織の一部を採るものの両方行った。後者は全身麻酔も手術も人生初である。しかもそのまま日帰り退院というのがアメリカらしい。(知人による送迎が必須でタクシーやUberは専門のもの以外使えない)

結果は、悪性リンパ腫ではなく、ただ腫れているだけだった。しかし原因がわからない。そしたら、今度は感染症科に行くことになり、現在はリウマチ科でも診てもらっている。もう二ヶ月ほど経つ。これがきっかけで、4月に予定されていた「Uber革命」の後援会も延期する羽目になってしまい、関係者各位にご迷惑をおかけした。(5月13日になんとか講演をすることができた)

BEFORE


AFTER

二ヶ月も経つのに、今の所下された確定診断は「リンパ腫脹」のみ。そうだよね、全身のリンパ節が腫れているのはCTでもPETでもよく映っていた。しかし原因がわからないので、治療が依然始まらない。そんなこんなで、不安な日々ではあるが、一時期は悪性リンパ腫やらガンの覚悟をしていた。それに比べれば気分はだいぶマシである。体調はどうかというと、貧血からくる疲れくらい。(今は帰国直後で時差ボケもあるが)こんなに元気なのに、ガンのわけないなぁ、と思ってはいたものの、それでも何があるのかわからないのが怖いところ。

いずれにせよ、散々チェックしてもらって、逆に他の部分に問題がないことがわかっただけ有り難いとしたい。(三大生活習慣病などの懸念はまったくない)きっと五年後か、十年後かにこの「一手」が意味を帯びてくるのだろう、と思いながら引き続き通院することにする。

(続く)



立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。在米歴20年以上。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(ともにDiscover21)など計六冊を上梓。