交番のミライ

交番

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またもやショッキングなニュースが飛び込んできた。しかし最近日本で包丁を使った事件がなんと多いことか。米国では拳銃の事件がやはり大半を占めるイメージで、このところ私が住む地域でも複数件の事件があったところだ。拳銃が蔓延していない日本では、包丁が最強の凶器ということか。特に魚を食べることの多い日本で、さすがに包丁の購買を許認可制にするわけにはいかないだろう。(家庭用で人を切れない包丁を発明したらすごく売れるかも)

交番に未来はあるか?

これと似たような事件は近年にも記憶に残るだけで数件あり、その度に思うのだがもう少子高齢化の日本における「交番制度」を見直すべき時期にきているのではなかろうか。今回のケースでは、事前に嘘の通報電話で他の同僚を外におびきだしての犯行ということで手が込んではいるものの、基本狭い交番のスペースの中で一対一で警官が民間人に襲われているのは過去のケースと同様である。(部下に後ろから射殺されたケースもあった)

相手は民間人だから、うかつに手を出せないのはわかるが一対一で負けてしまう状況が発生しているというのが問題である。銃の利用に規制が厳しすぎるのではなかろうか、というのが一点。あるいは民間人との距離が近すぎるのではないか、というのが一点。相手の持ち物確認などができていたら、このような事態にはなっていないはずなので、その辺のルーチンがそもそも平和な日本を守ってきた「交番制度」には欠如しているのかも知れない。しかし時代は変わり、凶悪犯罪も増えてきたし、少子高齢化で警察官が高齢化しているケースもあるかも知れない。特に地方の交番などでは、人手が足りていないかも知れないし、このような状況では婦人警官が一人でいるなどもってのほかだろう。(そういうことはないシフトなのかも知れないが、完全はない)

LAPD(ロサンゼルス市警)の警官を見ていると、やはり何より強そうだ。銃はいつでも撃てるようにむき出しだし、簡単に近づけないオーラを漂わせている。今回の件で、より拳銃を奪われにくいような施策も考えられているということだが、そうではなく警官が自衛をできる状況を作ることが先決ではなかろうか。市民の安全を考えた際に、警官が拳銃を奪われるようなら交番自体がないほうがいいのではないか、と思ってしまう。

立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。在米歴20年以上。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(ともにDiscover21)など計六冊を上梓。