アメリカではキンドルがこれまでの電子書籍リーダーでは考えられなかった成功を収めつつあるが、AppleがiTunesで音楽業界の天下を取った に近い状態であることを考えると、他の競合は市場を独占されたらたまらないと考えているだろう。これまでのところ、他の対抗馬としては Barnes&NorblesがPlastic Logics社のリーダーと、GoogleとSONYの連合軍が主力だったが、8月に発売された韓国SAMSUNGの新製品(SNE-50K)はこれに更 なる脅威を加えるかも知れない。(どうやらAppleはタブレット型Mac(iPhone?)向けのiTunesでの書籍販売を諦めたようだが、ここに例の特許侵害のニュースが実際どこまで関係しているのかは分からない)
SONYの新製品Reader Daily Editionはキンドルと同じく3G(キャリアはAT&T)を利用するとのことだが、実際には3Gを搭載しないリーダーではPCを経由せざるを 得なくなるので、使い勝手という意味では格段に劣ると思うので、通信コストをある程度度外視してもこうせざるを得なかったのだろう。WiFiもアメリカで はつながるところが少ないのであまり意味をなさない。特筆すべきはSONYが今回は独自の規格であるBBeBを捨てて次世代の標準規格と目されるEPUB 形式の採用に乗り出してきたことだ。これまでのレッスンから学んだこと、というか失敗からのダメージが大きすぎたのかも知れないが、この動きは評価すべき だろう。来年初に発売されると噂されるキンドルの新型がEPUB対応となるのかが見ものだ。
電子出版事業に本格参入してから、早や3ヶ月。アマゾンのキンドルストアで販売あるいは編集提携しているコンテンツも当初の目標の100冊には届か なかったが、ほぼ90%近くを達成することができた。特に言語学習系のコンテンツが人気で、現時点で一番人気のひらがな学習カードはキンドルストア全35 万冊以上の書籍の中で7,948位と出だしとしてはまずまずである。(ちなみにカタカナは8,135位)参入して初めてこの業界がもつポテンシャルの大きさに気づかされたのだが、それに気づいて行動している企業はまだまだ少ないようだ。日本も早く閉鎖的な出版体制から脱却して、電子出版の本当の可能性について気づき迅速に行動して欲しいと思うのだが。
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