GoogleがスマートTV端末 Chromecastを市場に投入 即日完売

GoogleがスマートTV向けの端末Chromecastを発表し、即日完売の売れ行きが続いている。
Google Launches The $35 Chromecast Streaming Device To Bring Chrome To The Living Room(TC)

ChromeCast

Google Chromecast公式サイト
公式サイト上では動画も公開されていて、すでに150万回近く再生されている。

使い方はこのUSBドングルみたいな端末をテレビやPCモニターのHDMI端子に差し込むだけ。ただそれだけ。
AppleのAirとの比較が取りざたされているが、こうすることにより自身がもっているスマホやタブレット、あるいはノートPCなどにコンテンツを飛ばし、ストリーミングで再生することができる。
価格は35ドル。比較的仕組みが似ているAppleTVは99ドルで、断然安い。もちろん月々の使用料のようなものはない。

すると手持ちの各種スマートフォン、タブレット、パソコンからビデオや音楽をストリーミング再生できる。Chromecastには専用リモコンはない。何であれストリーミングできるデバイスならすべてリモコンとしても利用できる。Chromecastには独自のユーザー・インタフェースさえない。ユーザー・インタフェースもストリーミングを開始したデバイスに任されている。ChromecastはテレビをWiFi経由でクラウドのコンテンツに接続させるポータルに過ぎない。

早速開梱(Unbox)のレビュー動画がアップされている。
Google Chromecast unboxing (動画)

グーグルの目論見は、テレビやモニターの囲い込み。オンラインコンテンツをテレビで見たいという根強い需要に対して、直球で答えを返してきた感じだ。
すでにネットでは話題になっているが、どちらかというと苦戦の続いているこれまでのGoogleTVのアプローチとは一線を画すものであり、今後の展開が注目される。先日パナソニック製のスマートTVに対して日本のキー局各社が広告出稿を断るという異例の事態が報道され大きなニュースになったばかりだが、この展開であれば誰も文句は言えまい。アップルTVはいくら小さいとはいえ、携帯して持ち歩くというのは難しいがChromecastなら簡単。(しかし、SONYなどGoogleTVで提携してきたテレビメーカーはどうなってしまうのだろう、切り捨てられたような格好に見えるが 笑)

この端末、最初はPay-per-view方式のインターネット動画視聴Netflix(ネットフリックス)の視聴権利が3ヶ月ついてくるというオマケつきだったが、あまりの売れ行きのよさにあっという間にそれがなくなったと報道された。

AppleTVはハッキングツールなどが出ているくらいで、基本的にはクローズドのエコシステムであり、アップルのビジネススタイルを完全なまでに踏襲している。筆者もこの端末は大好きで、もう数年愛用しているのだが、いまだにブラウザ視聴などには弱みがあるし、好きなコンテンツを選ぶというのも難しい。(また英語版では日本語での検索ができないなど不便極まりない。もっぱら子供たちがYouTubeを見ることが多いので困る)しかしChromecastはグーグルらしくSDKなども準備されている。すでに多くのデベロッパーが対応アプリやコンテンツの開発をしていることだろう。
(関連記事:Google Cast SDK公開。Chromecast 対応を iOS / Androidやウェブアプリに追加 (エンガジェット)

早速LingoAcademy.TVをテレビで見てみたいと思って一つ注文してみたが、すでに2~3週間待ちだった。日本での発売はまだ発表されていないのだが、仕組み的にはUS版が日本でも使えそうな気がするのだが。
また到着したらレビューしてみたいと思う。

立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社 ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。元世銀コンサルタント。在米歴30年。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(共にDiscover21)など計六冊。

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